2010年05月05日

独1000ギニーと春季賞他ドイツ3歳戦

 ぼけぼけダラダラと過ごしているゴールデンウィークではありますが、一応先週末のドイツではクラシック第1戦もあったことだし、軽く振り返っておく。

◆5月1日デュッセルドルフ
 ジャーマン1000ギニー(G2, 1600m)

 一昨年にディアナ賞が8月第1週にずれたことに合わせて1000ギニーも6月第1週に移行していたのだが、今年は3年振りにまた5月初旬開催に戻った。しかし3週間後の5月24日ケルンにもこの2年間1000ギニーのトライアルだった3歳牝馬マイルG3のシュヴァルツゴルト・レネンが組まれており、どちらが本番か分からない日程になってしまった。多分1000ギニー勝ち馬が6月にアスコットのコロネーションS(英G1)に出られるようにという配慮なのだと思うけど、あまりコンセプトが明確に見えないのが残念。

 事実日程の問題として、今年のヨーロッパは寒さが長引いたことにより、4月中に十分な調教を積んでシーズンスタートを切れた馬が少なく、冬のダート馬が芝でも好走するケースが目立っていた。2歳牝馬チャンピオン戦ヴィンターケーニギン賞馬のNeon Lightも4月に一叩きすることが出来ず、ぶっつけ本番で1000ギニーに挑むことになってしまった。道中5、6番手で進み、直線ではよく残っているが、結果は3着。1〜6着がNeon Lightを除き4月に一叩きされていたことを考えると、急仕上げであったかもしれない。

 勝ったKaliは、4月11日の未勝利戦を勝ち上がってのクラシック挑戦で金星。スタートして最初のカーブまでに2番手に付けると上手く折り合い、直線に入ってからも手応えよく、レース判定は「接戦」(Kampf)になっているものの、他馬をしっかり抑え切った勝利だ。鞍上デフリースは、45勝あげた冬のカタール遠征から帰国したばかり(アイスランドの噴火で飛行機が飛ばず、しばらく戻ってこられなかった)で、絶好調のままの好騎乗であった。

 オーナーブリーダーのフィンク氏にとっては、父Areion、母Kahluaともに自家生産馬での嬉しい勝利。それぞれの祖父がBig ShuffleとDashing Bradeで、ドイツ短距離種牡馬両雄による結晶でもある。

◆5月2日ミュルハイム
 バーバリス・レネン(L, 2200m)

 2歳女王Neon Lightがシーズン初戦を落としたのに対し、ヴィンターケーニギン2着のElle Shadowはギニーを回避して、やや手薄なメンバー相手の2200m準重賞を格の違いで余裕勝ち。8月1日のディアナ賞まではしばらくあるが、まずは順調なスタートを切った。もっとも8月に開催が移ってからのディアナは、6月以降頭角を現してきた馬が制しているので、まだまだ何が本命になるかは分からない。

◆5月2日フランクフルト
 バンクハウス・メッツラー春季賞(G3, 2000m)

 ギニー路線とは別にダービーを目指す馬のシーズン最初の重賞。人気はイットリンゲン牧場2頭出しのうち、厩舎主戦騎手のペトロサが選んだScalo。道中後方2番手から直線に入ると、前が開いたところを抜け出し、そのまま押し切っての勝利。とりあえずこのメンバー相手には力が上だった。しかし必ずしも強いメンバーが揃っていたとは言えず、Scalo自身抜け出してからふらふらするあたりは子供で、これでダービー有力候補に躍り出たかとなると、まだまだ疑問符は残る。Lando産駒で、Surumuからのダービー4代制覇に期待をかけたい1頭ではあるが、まずは次走が試金石か。

◆5月1日デュッセルドルフ
 3歳一般別定戦(1700m)

 4月18日ドクター・ブッシュ・メモリアル(G3)でZazouの有力対抗馬と目されながら、硬くなった馬場を嫌って回避したRussian Tangoが出走。3kg余分に背負いながらも、7馬身差に他馬を引き千切って圧勝。24日メール・ミュルヘンス・レネン(独2000ギニー)で、改めてZazouの有力対抗馬になりそうだ。
posted by 芝周志 at 00:09| Comment(0) | TrackBack(0) | ドイツ競馬

2010年05月03日

謝辞、告示と3歳馬たちへの期待

◆青葉賞オフお疲れさまでした。
 好天の青葉賞オフは当初予想より大幅に人数が増え、8人の競馬クラスタでの寄り合いとなりました。皆さんご参加ありがとうございました。さすがどなたも競馬へのパッションをお持ちの方々で、語る言葉がどれも熱い。調子に乗って自分も喋りすぎてしまったのは反省しきりなのですが、是非また皆さんの酒の勢いにも任せた熱い一家言を聞きたいなとw 

◆かしわ賞オフよろしくです。
 連休の両端に競馬オフ組んでる自分は大概な奴だと思うことしきりなわけですが、かしわ賞でお集まりの方々、どうぞよろしくです。こちらのほうが当初予想より人数が控えめになりそうなので、レース後都内へ移動して現場で店を探す予定です。秋葉原あたりを考えてるので、誰か太一騎手も捕まえてきてくださいw

◆笠 雄二郎氏のサイトに写真を使っていただいた。
 血統派の方々には言わずと知れた『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探求』の著者笠雄二郎氏とツイ友になっていただいたご縁で、前回記事で載せたトキノミノル像と旧根岸競馬場スタンドの写真を気に入ってもらい、「血統論」のページのカバー写真に使っていただくことになりました。

 笠 雄二郎 Official HP ケヤキの向こう ― 「血統論」

 こういう風に自分が撮った写真が気に入られ使ってもらえると、素直に嬉しいものです。笠さんに感謝。

◆フォト蔵アカウント開設
 また写真アップロードサイト増やしちゃったよ…orz

 フォト蔵

 広告が入り込みデザイン性もあまり好きじゃないのだけど、無料で月3GBは他にない魅力。つか、Twitterの競馬写真クラスタ面々が画像縮小なくバンバンあげているので気になってたのだが、つまりは大容量ゆえの気楽さだったわけで。しかしフルサイズで載せるのは自分はいろんな意味でちょっと躊躇われるので、横1200pxをデフォにして、メインサイトから漏れた競馬写真を無造作にアップしていくのに使おうかなと。お蔵入りしているヨーロッパの競馬写真も、時間と気分次第で時々アップすると思う。

 はてなフォトライフについては、フォト蔵を始めたことで競馬以外の写真により限定。シンプルに写真を見せるという意味ではやはりこちらのほうがいい。

 frickr!は無料200枚の限界に来ちゃった時点でストップさせてしまったが、当初はドイツ人他、海外の人たちにも見やすいようにと考えていたので、ちょっと残念な使い方しちゃったなと。もっともドイツからリピートで見に来てくれる人なんてほんの数人だし、まあいいでしょw

◆而して青葉賞
 好天でいい写真が撮れたのはラッキー。早朝から場所取り頑張った甲斐があった。表彰式後に地下馬道へ引き上げていくペルーサのアップは、早くも今年最高の1枚なんじゃないかと思っている。青葉賞のスライドショウ最後の写真なので、見てくだしあ。
 それにしてもペルーサは本当に強かった。このレースでは完全に抜けた存在で、ダービーではヴィクトワールピサと2強ということになるのだろう。どちらも大物感たっぷりだし、ダービーだけでなく古馬になっても「好敵手」と書いて「とも」と呼ぶ勝負をしてもらいたいと、今からわくわくしている。もちろん2頭ともバンバン海外チャレンジしてほしい。
 一方今回はペルーサの引き立て役になってしまった同厩同馬主のドイツ母馬っ仔たちミッションモードとリリエンタールだが、血統的にはまだまだこれから成長しそうだし、秋や古馬になってからの活躍を期待したい。ミッションモードは一旦放牧に出してリフレッシュさせてあげたほうがいいだろう。リリエンタールはまだそれほど使ってないし、福島のラジオNIKKEI賞とか使ってみるのもいいのかなと。
posted by 芝周志 at 15:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 競馬その他

2010年04月25日

旧根岸競馬場(横浜)を訪ねる

 先日Twitterで、根岸競馬場跡地となっている根岸森林公園に、今尚かつての観客スタンドが廃墟となって残っていることが話題となり、これは是非とも見に行かねばならぬと思い立って、昨日晴天に恵まれた中早速訪ねてみた。現在立ち入り禁止となっていることは前情報として把握していたが、どこか金網でも空いていればこっそり中まで入っちゃおうかなと密かに目論んでいたのだけど、現場に着いた瞬間そんな浅薄な期待は消し飛ぶ。というのも、周りが鉄格子で囲まれているばかりでなく、スタンド正面側はなんと米軍住宅施設となっていて、屈強のネイビーたちが監視するエリアだからである。下手なことすりゃ国際問題だ。しかし偶然にもこの日は地元市民との交流を図るフレンドシップデイで、米軍敷地内に入ることが出来た。お陰でスタンド正面からの写真も可能となり、実にラッキーだった。

 以下、撮ってきた写真を貼ってく。


スタンド後ろ側から。こういうとき10-22mmレンズが役に立つ。



同じくスタンド後ろ側。




絡まる蔦が描かれたモザイク画のよう



青空に佇む



スタンド正面(米軍施設内から)



静かなる歓声を聞く



時を見つめ続ける瞳



昔日の栄華



旧根岸競馬場一等観覧席 かつての姿


 根岸競馬場は1866年(慶応2年)12月に居留外国人の要望を受けて完成された、日本最初の常設近代競馬場だ。当初は居留外国人たちが結成した横浜レースクラブによって競馬が施行されていた。だが1880年(明治13年)に日本レースクラブが結成され、同年に天皇賞の前身となる「Mikado's Vase」が行われたことから、以後同クラブによる主催の下、根岸は日本競馬の中心的役割を担う競馬場となる。現在廃墟として残るスタンド(一等観覧席)は1930年(昭和5年)に建設されたものだ。しかし第二次大戦が激化する中、1942年(昭和17年)に当地での競馬開催が中止され、翌年海軍に接収された(高台で見晴らしが良く、横須賀軍港への船の出入りが丸見えだったため)。戦後は占領米軍によって軍施設ごと接収され、現在も米軍施設となっているのはそのためということだ。

 ということで、普段は滅多に入れない米軍施設であるが、フレンドシップデイということで、ちょっとイベントの写真も撮ってきた。


地元消防隊も参加。クレーン車から子供たちが臨む景色



Navy Lunch 1



Navy Lunch 2



Navy Lunch 3


 フェットなネイビー・ランチを堪能したあと内馬場へ。


八重桜が満開の内馬場


 そして向正面の馬の博物館へ。


幻乃馬、昔日の景色


 馬の博物館では特別展「戦国の城と馬」が行われており、西洋馬事が入ってくる前の日本の馬事文化というものを勉強させてもらった。いまや日本の馬種の殆どが西洋種、その半数以上がサラブレッドとなり、日本在来種を基礎とした馬事文化は衰退してしまっている。それゆえ日本には、西洋と比べてまともな馬事文化がなかったかのような誤解が持たれているところがある。しかしこうして学芸員さんたちがまとめてくれた展示を拝見すると、日本にも日本なりの馬事文化があったことがよく分かる。もっと自信をもって日本の馬事文化は知られていいものだと思う。

 その他このブログ記事に貼り付けなかった写真もアップしてありますので、よろしければ以下にもどうぞ。
 http://f.hatena.ne.jp/shibashuji/100424_Negishi/
posted by 芝周志 at 19:41| Comment(0) | TrackBack(1) | カメラ・写真

2010年04月22日

Overdoseの調教師交代と当面プラン

Overdose: Offiziell neuer Trainer für den Super-Sprinter

 Overdoseは、デビューから調教をつけてきたハンガリー人調教師リバルスキの手を離れ、新たにスロヴァキア人調教師ロシヴァル(Josef Rosival)が管理することになった。リバルスキは今年からドイツのホッペガルテンに移り、Overdoseもドイツを拠点とするプランであったが、共同馬主たち(日本の一口馬主の意味ではなく、Overdoseは数人による共同所有馬)が、「この馬はハンガリー馬で故郷の地で調教されるべきだ。」との要望したため、急遽このような事態になったということである。

 ドイツでは、ドイツ国内に厩舎開業の調教師許可を得た者は他国で同時に厩舎を持てないルールがあり、リバルスキはハンガリーでの厩舎を畳んで完全にホッペガルテンに移籍していたため、今更急にハンガリーへ戻ることができない。しかし馬主たちは、飽くまでハンガリー調教馬として走らせたい。それゆえOverdoseをリバルスキの管理下に置いておくことができなくなったのだ。

 とはいえ、いきなりブダペストでのトレーニング体制ができているわけではない。また新調教師のロシヴァルは、数ヶ月前にスロヴァキアからハンガリーへ移籍したばかりだという。それゆえ当面の妥協案として、まずOverdoseを一瞬ハンガリーに戻し、再びホッペガルテンへ連れて行って90日間の国外滞在調教扱いにするそうである。調教師は飽くまでロシヴァルであり、リバルスキがなんらかの形で関わるのかは記事に触れられてないが、恐らく厩務員等の一部スタッフを急に替えられないという事情があるのだろう。

 復帰プランは、まず5月9日ホッペガルテンの一般別定戦(1000m)で足慣らしの復帰、そして6月6日ホッペガルテンのベナツェット・レネン(G3, 1200m)に出走ということだ。当然ロイヤル・アスコット開催には間に合わず、G1挑戦は7月9日ニューマーケットのジュライC(6F)になると思われる。

 正直なところ、これだけ素質ある馬が周辺の都合に振り回されている状況は、あまり好ましいものではない。馬が万全に回復し、100%能力を出し切れる体制に早く整えてもらいたい。
posted by 芝周志 at 22:55| Comment(0) | TrackBack(0) | ドイツ競馬

2010年04月21日

GWにかる〜く競馬オフのお誘い

 Twitterを始めてから国内、海外、写真の競馬クラスタ諸兄には色々勉強させてもらっている今日この頃、一度オフで酒でも飲みながら喋ってみたいなと思ったので、いかかでしょうかと企画してみることにしました(もちろんこのブログだけ見ててTwitterをやってない人も歓迎)。

 以下2つの日程のうちどちらか、あるいは2、3人のミニオフでも構わないようでしたら両方で。

・5月1日(土) 府中競馬場:青葉賞(G3)
・5月5日(水) 船橋競馬場:かしわ記念(G1)

 写真クラスタの自分は、競馬場では自己中で動き回ることになるため、各自メインが終わるまではお互い適当につぶやき合って合流できるところで合流し、それぞれ見やすい場所で観戦、メインの表彰式後にゴール前等の誰でも分かるところで全員集合、最終をやるかやらないかはその場の空気で決めて、その後飲みに流れる、というイメージでおります。

 参加ご希望の方は以下の方法で挙手してください。

・本ブログ記事のコメント欄に書き込み
・Twitterで、@shibashuijiへリプライ
・以下のメアドにメール
 galopp(a)shibashuji.com ((a)は@に変えてください)

 参加挙手の際は、希望日を必ず書いてください。

 また、ご自宅が各競馬場より都心方面かどうかもお書き下さい。
 人数が少ない場合は特に店の予約はしませんが、5人以上集まりそうなら、皆さんの帰宅方向によって店を予約しようと思います。例えば府中の場合、みんな都心方向なら新宿まで出てしまおうと思いますが、反対方向や南武線の人がいれば、そのまま府中駅周辺で、船橋の場合は秋葉原辺りまで出るか、船橋駅周辺にするかといった感じです。

 一応予約するかどうかの目処を立てるため、27日(火)までにご連絡ください。

 また飲みだけ参加希望という方もOKですので、その旨で希望日をご連絡ください。場所が決まったらTwitterのDMか、メアドを下さればそちらに連絡差し上げます。

 仮に多数派の日程に合わず、「別に芝と差しで飲んでやってもいいぜ」という方がいらしたら、遠慮なく仰って下さい。私はどちらも付き合いますよw

 では、宜しくお願いいたします。
posted by 芝周志 at 21:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 競馬その他

2010年04月17日

最近のドイツ競馬ニュース諸々(レース以外)

 先週末は初めて阪神競馬場へ遠征し、桜花賞の撮影にチャレンジした。しかし既に写真をアップしてあるとおり、ピントはぼけぼけだ。スタンド後方から撮ったものの、コースからのスロープが浅くて前方の人たちの頭がどうしても視界にちらつき、AFの焦点が合わせにくいのである。これは写真撮りにとってだけでなく、背の低い女性や子供にも見難く、スタンドの作りは観客にとってあまり優しくない。ゴール前はウィーナーズサークルで間近には寄れないし、そもそも中山同様コースが客席側より少し高くて撮り辛い。プロカメラマンも堂々とゴール前に立ち塞がってるし。全体的には小奇麗でいい競馬場なのだけど、なんか肝心なところで観客視点が抜けてる作りだと感じさせられた。また行くときは敢えてG1を外すなり、対策を考えないといけないと痛感。

 さて、ドイツの芝競馬もぼちぼちフォローしていかないといけないのだが、今のところレース面ではシーズンを賑わすインパクトのある馬が登場しておらず、ネタとしては今一つだ。しかしレース以外でピックアップしておくべき話題もいくつかあるので、ざざっと簡単に紹介する。

◆スボリッチが調教中に頭部内出血の大怪我
 "Bluterguss im Kopf: Suborics in Hong Kong außer Gefecht"
 短期免許で香港にいたスボリッチが今月初め(追記:TwitterでのSeaBirdさんの情報によると4月7日にレースに出てたということで、リンクしてある記事がドイツ時間の8日になってるから、事故は多分8日の朝)、調教中の事故("Schlag eines Pferdes"とあるので、馬にぶつかったか蹴られたか)で頭部に内出血を起こす大怪我をしていた。幸い内出血除去の手術は上手くいき、治療としては順調のようだ。当面飛行機に乗ることが出来ないためドイツには戻れず、騎乗への復帰も今のところ全く未定。取り合えず引退になるような話は出ていないので、無事の復帰を祈るばかり。

◆バーデン競馬協会破産による開催危機救済
 "Aufatmen: Rennsport in Baden-Baden endlich gerettet!"
 今年初めに突如起こったバーデン競馬協会(インターナショナル・クラブ)の破産裁判により、今期の開催が危ぶまれていたバーデン競馬場だが、複数の出資団体による新運営組織Baden Racing GmbHの設立合意が成立したため、秋の大開催と10月開催の目処が立った。Baden Racing GmbHは、フェアホフ牧場総帥のアンドレアス・ヤコブスが運営するスポーツ・マーケティング・エージェントSports & Media AG、競馬専門紙Sport-Weltを発行するDSV Deutscher Sportverlag GmbH等が出資し、バーデン競馬協会破産管財人、及びメイン銀行シュパールカッセ・ガッゲナウ・バーデンバーデンと合意が得られた。競馬場があるイッフェツハイム市やバーデンバーデン市もこれを歓迎。
 尚、春開催については既に他場への振り替えが決定しているため、今年は開催されない。重賞の振り替え先は以下の通り。

・ベティ・バークリー・レネン(3200m,G3)→ 5月30日クレーフェルト
・バーデナー・マイレ(1600m,G3)→ 代替なし
・ベナツェット・レネン(1200m,G3)→ 6月6日ホッペガルテン
・バーデン企業大賞(2200m,G2)→ 6月6日ホッペガルテン

 同じく長い伝統がありながら2005年に破産したホッペガルテンがメインを引き受けているのが、どこか象徴的というか、バーデン競馬場に対しても悲観的になり過ぎずに済む。レース名が「ベルリン大賞」というのもなんだか感慨深い。

◆ヘルフェンバインがオストマン厩舎へ移籍
 "Alles klar! Helfenbein wird Stalljockey bei Uwe Ostmann!"
 ホーファー厩舎の主戦だったベテラン騎手ヘルフェンバインが、急遽オストマン厩舎へ移籍することが決まった。ヘルフェンバインは1990年から1993年にも同厩舎におり、久し振りの古巣への復帰となる。ホーファー厩舎では娘のシュテファニー・ホーファーが力を付けてきていて、冬のダートでの貯金で現在リーディングトップ。それゆえ親父のマリオが娘に騎乗を回すことが多くなり、ヘルフェンバインはより多くの騎乗機会を求めて移籍ということらしい。オストマン厩舎ではイタリア人騎手ポルクーを主戦に、若手のP.ヴェアリンクと回してきたが、昨年はどちらも頼りなさを残していたので、安心できるベテランが欲しかったようだ。ヴェアリンクは厩舎で育てており、最近それなりに安心できる力を付けてきているので、ポルクーがクビになって、ヘルフェンバインとの2人体制になるのだろう。一方心配なのはホーファー厩舎だ。娘に肩入れする余りベテランに出て行かれてしまったが、ホントにシュテフィーちゃんに任せて大丈夫だろうか?大手馬主がまず逃げそうで結構やばいかもしれない。

◆最後にYouTubeの映像を紹介

 2000年ドイツ・セントレジャー(G2) Moonlady (エイシンフラッシュの母)(直線のみ)


 2003年ドイツ・セントレジャー(G2) Royal Fantasy (ミッションモードの母)
posted by 芝周志 at 13:11| Comment(2) | TrackBack(0) | ドイツ競馬

2010年04月01日

ドイツ年度代表馬選考について日本人ファンが愚考してみる

 改めてBildのオンライン投票サイトに行ってみると、ここでの最終投票数と得票率が出てきた。

オンライン総投票数:3,608票
1. Night Magic 58%
2. Wiener Walzer 28%
3. Getaway 14%

 昨年の有馬記念の有効投票件数193,875票と比べると、実に悲しい関心度である。今のご時勢、Sport-Welt紙掲載の投票用紙を切り取って郵送した人など高が知れているだろうから、総投票数で約4,000票といったところではないだろうか。

 そこで、郵送投票数を全体の約1割の400票と仮定して、オンライン得票率と全体得票率の差からその内訳を試算してみた。

1. Night Magic 132票(33%)
2. Wiener Walzer 204票(51%)
3. Getaway 64票(16%)

 Wiener WalzerとNight Magicが引っくり返った(相変わらずGetawayが低いのは納得し難いが…)。もちろん400票は当てずっぽうの数字である。しかし投票用紙が掲載された20、21日の週末はドルトムントとマンハイムのローカルレースしかなく、Sport-Welt購入者自体が1,000人いるのかも怪しいくらいだ(ドイツではレープロにも成績が載ってるので、それで済ましてしまう人も多い)。となれば、この数字もそう外れてはいないだろう。

 年度代表馬の投票には、ファンだけでなく、厩舎関係者も実は少なくないと思われる。実際、私がドイツ滞在中、まだテレビ放映と電話投票でやってたとき、1等の香港旅行がどこかの厩舎の厩務員さんに当たっていた。今回のオンライン投票数はたった3,608票である。数百人の厩舎関係者が、アンチ・ヒルシュベルガー意識と賞品目当ての組織票で投じていたとしたら、2,000票程度の底上げはそれ程難しいものではないだろう。

 運営側としては、長年続けてきたことと同時に、数少ないファン参加機会となっているこの選考形式を容易に変えられない思いはあるだろう。しかし実際問題として、本当のコアな競馬ファンにとって興醒めの結果があまりに多過ぎる。これではむしろ逆効果だ。日本のように競馬ジャーナリストに任せてしまうのはなかなか無理な選択肢かもしれないが、紅白歌合戦のように観客票と審査員票の重みを分けて決める方法もありかもしれない。もちろんその際は審査員票をきっちり開示し、審査員の責任と公正を明確にすることが必要だ。

 ドイツ競馬界は2年前から組織改変に取り組み、今年は"German Racing"というプロジェクト・チームを立ち上げて、いろいろと運営改革を試みていくことになっている。もっとも今年の開催スケジュールとか見る限り、まるっきり迷走中という観が否めないのだが、ある意味大胆な行動が許される今だからこそ、来年の年度代表馬選びについても、今から思い切り見直しをしてみてもいいのではないかと思う。日本人の私が日本語で言ってても仕方ないのだけど、コアなドイツ人競馬ファンたちには建設的な意見を上げていってもらいたいものだ。その点ドイツの競馬界隈は世界が狭いので、ちょっとした声でも関係者の耳に届きやすい。実際私がデュッセルドルフ競馬場の理事と知り合って、あれこれ具申したことがあるくらいなのだから(まあ結局金が無いってことで私のアイデアはどれも通らなかったけど)。

 頑張ってくれ、ドイツの競馬ファンたち。
posted by 芝周志 at 01:40| Comment(0) | TrackBack(0) | ドイツ競馬

2010年03月31日

【速報】2009年ドイツ年度代表馬はNight Magic

 取り合えず速報です。

 オンラインと郵送ファン投票の結果、2009年ドイツ年度代表馬はNight Magicに決定しました。各候補馬の得票率は以下の通り。

1. Night Magic 55,5 %
2. Wiener Walzer 30,3 %
3. Getaway 14,2 %
(参照:Das Ergebnis der Wahl zum Galopper der Jahres

 真面目に選べよ、ドイツ人…。本当にこれでいいのかよ……。

 かつてシュッツ厩舎の馬が主要レースを独占していた頃は、アンチ・シュッツ票が集まって、Ransom O'WarやSoldier Hollowなど、「ちょっと違うだろお前」って馬が度々選出されていたけど、今回はまさにそれの再現で、アンチ・ヒルシュベルガー票がNight Magicに集まってしまったようだ。

 ホント、つくづくダメだよ、この選出制度……。
posted by 芝周志 at 02:14| Comment(0) | TrackBack(0) | ドイツ競馬

2010年03月30日

ドイツ芝シーズン開幕

 帰国前、賭け口座に残金を残してきたのでライヴ視聴可能なはずのPferdewetten.deが昨晩ストリーミング出来ず、私にとって前途多難なシーズン開幕となってしまった今期ドイツ競馬。ただ昨日のトロット競馬のビデオが上がっているのにデュッセルドルフがまだなので、単に昨日Pferdewetten.deがストリーミングに失敗しただけかもしれない。レパーズタウンのレースは見られたんだし。来週末はお願いだから昨年までのように見せてくれ。

 ただ幸いRaceBet.comではビデオが上がっているので(こっちにも口座を持っているが、ライブ視聴には14日間に20ユーロ以上賭けをしていないといけない。因みに私の残金は20.40ユーロ…)、一応昨日のレースは先ほどチェックできた。

3月28日デュッセルドルフ
3歳賞(L)- 1500m

 人気は2歳戦線で実績のあったAslanaやKite Hunterを押さえてウルマン男爵の1勝馬Promised Wingsに集まったが、冬シーズンに独仏のダートを転戦しコンディションの有利があったVianelloが、まだ冬残りの湿った重い馬場を軽快に逃げ、Aslanaに5馬身差をつけて勝利。この時期は古馬戦も含め、芝の休み明け有力馬がダートで走りこんでいた馬に負けるのはよくあり、このレースもそれにまんまと嵌った感じだ。

 もっともVianelloはヴィンターファヴォリート賞3着のKite Hunterと同じシュタインベルガー氏の所有馬で、ラビットとして出したつもりもあったと思われる。実際Kite Hunterも2番手につけてのだが、厩舎が違うせいもあってか鞍上ゲリッツはマイペースで飛ばし、道中5、6馬身差をつけてしまった。Kite Hunterは直線に入ると付いていかれなくなりブービーの5着。人気のPromised Wingsは終始おっつけ通しで見せ場なく最下位。まだ全然馬が仕上がってなかったのだろう。人気ではAslanaだけが3番手から直線で一瞬見せ場を作ったが、Vianelloを捕らるには及ばず、坂を登った辺りで脚があがってしまった。ただこの一叩きは次走に繋がるんじゃないだろうか。

 このレースは、以前4月中旬にやっていた時はメール・ミュルヘンス・レネン(独2000ギニー)のトライアルとして注目されていて、Vianelloの馬主シュタイゲンベルガーは日本でもお馴染みのPlatiniで過去にも勝っている。しかし一昨年にこの時期に移行してからは質落ちが否めない。2着のAslanaには少し注目したいが、メール・ミュルヘンスの真打は4月25日ドクター・ブッシュ・メモリアル(G3)を待つことになるだろう。

<その他の話題>
◆ドイツ年度代表馬
 まだ発表がありません。もうしばらくお待ちください。

◆インド4冠馬Jacqueline
 BUNNYさんとこの孫引きで恐縮ですが、2月12日の記事で紹介したインド4冠馬Jacquelineが、なんと引退しちゃってました。絶頂期に引退というのはよくあることですが、国際レースにもチャレンジしてほしかったなと。

◆Twitter
 ドバイのときは結構大勢で盛り上がって楽しかったのだけど、昨晩アイルランドのギニートライアルをストリーミングで見てたのはドイツのサイトに繋げる自分だけだったようで、ドイツのレースも見られるようになったとしても、昨晩のような実況めいたことを毎週末するのは、さすがにちときついかなと。気紛れ参加にてご容赦くださいませフォロアーの皆様m(_ _)m
posted by 芝周志 at 00:15| Comment(0) | TrackBack(0) | ドイツ競馬

2010年03月18日

2009年ドイツ年度代表馬選考が始まりましたよ。

☆Twitterを始めたので、記事をアップしたら今後そちらで告知します。→ http://twitter.com/shibashuji

 ドイツの競馬統括組織Direktoriumからさっきメルマガが届いた(年に数回しか配信されないんだけど)。今更ながら前年の年度代表馬選考イベントの告知です。

 芝シーズン開幕間近のイベントには、これで新たなシーズンをwktkさせようという魂胆が見え隠れしているのだけど、でもやっぱり怠慢だと思うんだよな。しっかりしてほしいぜ。

 投票方法はここ2年間と同じく、今週末の競馬紙Sport-Weltに掲載される投票用紙を使って郵送と、大衆紙Bildのサイトからのオンライン投票。郵送は23日までに投函、オンラインは22日までに投票。

 例によって候補は3頭に絞られており、2月2日の記事「恒例の勝手に2009年ドイツ競馬年度代表馬」で予想したとおりとなった。

 Getaway
 Night Magic
 Wiener Walzer


 過去には予想を思い切り裏切られることが多々あったけど、今回はこの3頭以外はありえないでしょ。詳しくは上にリンクした記事を読んでください。

 オンラインで投票したい人は以下からBildのサイトへどうぞ。

http://www.bild.de/BILD/sport/mehr-sport/2010/03/15/galopper-des-jahres/waehlen-jetzt-abstimmen.html

 各候補馬のプロモーションビデオがあるので、それだけ見にいくのもよいかもです。

 3つビデオが並んだ下に、以下のような投票欄があります。

09gdjwahl.jpg

 各馬名右側の四角いチェックボックスにチェックを入れ、"ABSTIMMEN"というのをクリック。すると認証用のランダム文字が表示されるので、それを入力し実行すると、投票が完了します。そして何人目の投票かが現れたあと、以下のように現在の得票率が表示されます。

09gdjstimmen.jpg

 って、Wiener Walzerかよ!

 う〜ん、内容から考えたらGetawayの方が妥当だろうに、なぜNight Magicにすら負けてる…。

 投票者の中から抽選で年末香港競馬ツアーか、ハンブルク、ミュンヘン、ベルリン(ホッペガルテン)、バーデンバーデン、バート・ドーベランからドイツ国内1箇所ご招待、その他景品が当たります。日本からでも有効かは知りません。

 発表がいつかはメルマガにもBildのサイトにも書いてないけど、翌週末くらいには判明するんじゃないでしょうか。そのときにはまた報告します。

 というわけで、3月28日にデュッセルドルフで芝シーズン開幕。2000ギニーを見据えた3歳準重賞もあり、ぼちぼち真面目にフォロー開始しないとですね。
posted by 芝周志 at 20:23| Comment(2) | TrackBack(0) | ドイツ競馬