どうも皆さん、無沙汰いたしております。なんかあっという間に2月になっちゃって今更ですが、今年もどうぞよろしくです。
実は本家ブログであるこちらをよそに、今年に入ってからはてなダイアリーを使って、本やアニメ等の感想ブログを始めてたりしてます。
周志の読み跡・視聴跡
アニメに関しては、今期放映中でレビューしてるのは「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」だけなんですが、この作品、いいんですよ。かなり嵌ってます。「世界観がよく分からない」「展開がまるで読めない」ということで一部ネット界隈では不満の声も燻り始めてはいるのですが、このアニメはジグソーパズルのピースを埋めていくように見ていくのがよし。多分全体像が見えてくるのはようやく4分の3を過ぎたくらいなんじゃないかなと。
レビューはしてませんが、も一つ、「はなまる幼稚園」。ひーちゃんが可愛すぎます…(*´Д`*) ひーちゃんみたいな娘が欲しいです。ひーちゃんのパパになりたいです。誰か私のためにひーちゃん産んで下さい。
さて本題。
例年以上に途中から尻すぼみでまともにフォローできてなかったドイツ競馬ですが、一応振り返りの意味で例年通り勝手に年度代表馬を部門別に決めてしまいたいと思います。例年通りのマイルールで、選考対象馬は「ドイツ調教馬」及び「ドイツで出走した外国調教馬」です。参考として馬名横に年度GAG、Thoroughbred Pedigree Queryの5代血統表へのリンクを付けておきます。
ではまず各部門賞から。
最優秀2歳牡馬: Zazou(94.5kg)
いきなりどの馬にしようか悩ましい部門。09年のドイツ2歳馬にはあまり飛び抜けた存在がなく、またヴィンターファヴォリート賞(Gr.3、ケルン、1600m))がオープン級の勝者決定戦にならなかったため、能力比較がし辛くなってしまった。Zazouは8月16日BBAGオークション・レネン(ケルン、1300m)1着、9月4日ツークンフツレネン(Gr.3、バーデンバーデン、1400m)4着、10月23日フェルディナント・ライステン・メモリアル(BBAGオークション・レネン)(バーデンバーデン、1400m)1着の後、11月14日サンクルー・クリテリアム(仏Gr.1、2000m)に挑戦し、最後は力尽きたもののゴドルフィンのPassion For Gold相手に唯一見せ場を演じた3着で、シーズン通して高いレベルで戦ったことを評価したい。ヴィンターファヴォリート賞馬Glad Tiger(94kg)は未勝利3着から2戦目での首差勝利で、その年を代表するという意味ではインパクトに欠ける。もっとも兄Glad Lionが03年の同レース勝馬、Glad Pantherが09年3歳春季賞(Gr.3)を勝っており、血統的な潜在力は高いので、今年も注目すべき1頭ではある。また世代最高GAGを付けているのはヘルツォーク・フォン・ラティボア・レネン(Gr.3、クレーフェルト、1700m)を勝ったNeatico(95kg)で、このレースでの強い勝ち方が評価されたもの。シーズン最後に現れた大物といった感じだ。年内デビューのダービー候補としては、この馬が一番の注目株になる。
最優秀2歳牝馬: Neon Light(94kg)
こちらもオープン級の勝者決定戦になるレースがなかったので能力比較はし辛いのだが、レースレベルの高さで素直にヴィンターケーニギン賞(Gr.3、バーデンバーデン、1600m)を勝ったNeon Lightでいいだろう。このレースでは名牝Elle Danzigの仔でデビュー戦を9馬身差圧勝したElle Shadow(93kg)が1.8倍の人気を集めていたが、同じくデビュー戦を8馬身差圧勝で臨んだNeon LightがElle Shadowの追撃を4分の3馬身差に押さえ込んで勝利。3着はその7馬身後ろで、この2頭は明らかに抜けた存在だ。
最優秀3歳牡馬: Wiener Walzer(100kg)
ダービー(Gr.1)とラインラントポカール(Gr.1)、ウニオン・レネン(Gr.2)を勝ち、GAG100kgのこの馬以外選考の余地なし。ただバーデン大賞(Gr.1)では事実上Getawayのラビット扱いで、本当に強い馬という印象が残らなかったのも確か。だがそれにしてもその他の馬が不甲斐なさ過ぎた。ダービー前には一押ししていたSaphir(95kg)はその後いいとこなしで、ダービー2着のSordino(96kg)もバーデン大賞を目指していたが調整つかずそのまま年内休養。ダービーで1番人気になっていたSuestado(93kg)もその後未出走のまま、なんとウルマン男爵から騎手のミナリクが買い取ってたよ!ヨーロッパは調教師だろうが騎手だろうが自分で馬を持って走らせられるのだからスゴイよ。
最優秀3歳牝馬: Night Magic(96.5kg)
春先はまだ馬が完成していなかったようだが、7月3日ハンブルクのユングハインリヒ・ガーベルシュタープラー大賞(Gr.3)で本格化し、ディアナ賞(Gr.1)で力の違いを見せ付けての逃げ切り圧勝。昨年同レースを鼻差2着し10月のオペラ賞を制したLady Marianも同じく夏のハンブルクから頭角を現した。ディアナ開催が6月第1週から8月第1週にずれたことで、遅咲きの馬が見事に恩恵を受ける傾向がはっきり顕れている。ちょうど前回、前々回のエントリーで取り上げたMoonladyやRoyal Fantasyも夏から本格化してセントレジャー等を制しており、もし当時もディアナが8月開催だったらあっさり勝っていたのかもしれない。Night Magicはその後オペラ賞へと向かうが、ここでは明らかに能力以下の走りで最下位。だがレディア・テシオ賞(伊Gr.1)を頭差2着の接戦を演じて汚名挽回し、ディアナ馬の面目を保った。因みにこの馬はミュンヘンのフィッゲ厩舎所属で、ノルトラインヴェストファーレン州に有力厩舎が集まるドイツではちょっとした快挙であった。主戦のハンガリー人騎手ケレケシュは結構上手いのだけど、長年フィッゲ厩舎専属でなかなかビッグタイトルに手が届かなかっただけに、Night Magicの活躍は厩舎共々格別嬉しい成果だったに違いない。
ところでシュタインメッツ厩舎のNight of Magic(92.5kg)もイタリア・オークス(伊Gr.2)を勝ち、セントレジャー(Gr.3)でも2着になる活躍を見せた。レディア・テシオ賞では両馬とも出走しており、直線で競り合うNight Magicをイタリアの実況が"Night of Magic"と連呼するなかなか紛らわしい珍現象が起こっていた。
最優秀古牡馬: Getaway(101kg)
ドイツ賞(Gr.1)、バーデン大勝(Gr.1)勝利、及びラインラントポカール(Gr.1)を僚馬Wiener Walzerに短頭差2着のGetaway以外の選択肢はない。前年まではフランスのファーブル厩舎で英仏Gr.1戦線走り、また一昨年の凱旋門賞でも4着に入っていた実力馬だから、ドイツに転厩すれば一つ抜けた存在となるのは至極当然ではある。しかし他の古馬陣にGetawayを脅かす存在が現れなかったため、ドイツ古馬路線はどうにも盛り上がらなかった観は否めない。まあ一番の戦犯はなんといっても前年ダービー馬Kamsin(97.5kg)なのだけど。春緒戦のゲーリンク賞(Gr.2)こそ勝利するものの、内容は実に危なっかしい辛勝。そしてその後は煮え切らないレースが続き、結局1勝のみ。前年Gr.1戦3勝馬(繰り上がり1位含む)としては期待外れも甚だしかった。前年度代表馬のIt's Ginoが故障から戦線に戻れず引退してしまったのも大きかった。春3連勝でGetawayを押せてハンザ賞(Gr.2)を勝ったFlamingo Fantasy(98kg)には上がり馬としての期待が高まったが、いざGr.1戦線に突入するとシュレンダーハーン陣営に水を空けられてしまった。
ドイツ国内戦線とは別に、Quijano(99.5kg)は海外Gr.1転戦に明け暮れ、それなりに好成績は残したものの、結局勝てたのはミラノ大賞(伊Gr.1)だけだったのは残念。
最優秀古牝馬: Salve Germania(94.5kg)
07年、08年はFair Breezeがよく頑張ってくれてたお陰で、この部門もそれなりに見るべきところがあったのだけど、09年はまったくもって寂しい限り。該当馬なしでもよかったのだけど、Salve Germaniaが8月29日サラトガのバリストン・スパH(米Gr.2)であっと驚く後方一機の大金星を挙げていたのでご褒美に。
最優秀スプリンター: War Artist(97.5kg)
ドイツ国内スプリント王決定戦ゴールデネ・パイチェ(Gr.2)を掻っ攫っていった英国馬。07年に南アフリカでGr.1を勝ってる馬である。ここをステップにアベイユ・ド・ロンシャン(仏Gr.1)で3着に入ったり、その前にもジュライC(英Gr.1)で3着しているなど、英仏スプリントGr.1の常連であるこの馬に、Smooth Operator(96kg)やContat(93.5kg)、Etoile Nocturne(92.5kg)あたりが敵うはずもなく、ここは大人しく外国馬に部門賞を与えましょう。
但し今年はあのハンガリーの弾丸Overdoseがホッペガルテンの厩舎に調教師共々移籍してきたので、故障からしっかり立ち直っていれば、ドイツのスプリント路線を賑やかにしてくれるに違いない。
最優秀マイラー: Irian(98kg)
ドクター・ブッシュ・メモリアル(Gr.3)からメール・ミュルヘンス・レネン(Gr.2)という3歳マイラーの王道を制し、ジャン・パレ賞(仏Gr.1)では前が開かない不利を被りながら半馬身差の3着と好走する。さすがにジャックルマロワ(仏Gr.1)のGoldikovaには全く歯が立たなかったが、4着ならまずまずの成績だろう。ただこの後オファーが入り、今年から香港で走ることになった。順調に行けば安田記念にも来るかもしれない。
その他古馬陣は低レベルでの世代交代が出来ず、エッティンゲン・レネン(Gr.2)とオイローパ・マイレ(Gr.2)は英国馬Premio Loco(98kg)に掻っ攫われる始末。Irianがいないとなると、今年のマイル戦線もお寒い状態になりそうだ。
最優秀中距離馬: Pressing(98.5kg)
2007年のSoldier Hollow引退以降、この路線も後継馬が現れないなぁ…。シーズン明け当初はLiang Kay(96kg)に大方の期待が集まっていたのだけれど、肝心なところで中途半端な走りになり、結局取った重賞はようやく10月のバーデン・ヴュルテンベルク・トロフィー(Gr.3)のみ。Wiesenpfad(95.5kg)も4年連続で重賞を勝ったのは立派だが、結局Gr.3馬止まりで終わってしまった。でも種牡馬の口があったのはよかった。というわけで、国内唯一のGr.1バイエルン・ツフトレネンをさっくり奪っていった英国馬Pressingに当部門賞。今年は3歳でいい馬出てきてくれないかなぁ…。
最優秀2400m馬: Getaway(101kg)
これはGetawayかWiener Walzerのどちらかになるわけだが、バーデン大賞で古馬の貫禄を見せ付けた分Getaway。
最優秀長距離馬: Flamingo Fantasy(98kg)
07年、08年のLe Miracleのように国外長距離Gr.1に挑戦するような馬がいなかったとなれば、国内の2つの長距離重賞ベティー・バークレイ・レネン(Gr.3)かドイツ・セントレジャー(Gr.3)を勝った馬から選択する他なく、となれば途中から2400m路線にシフトしたものの長距離準重賞ジルベルネス・バントとベティー・バークレイを連勝したFlamingo Fantasyを選ぶのが順当かなと。
而して年度代表馬は…。
恐らく芝シーズンが始まる頃にのそのそと行われる公式の年度代表馬選考に倣い、まず3頭ノミネートするならば、
Getaway
Night Magic
Wiener Walzer
そしてここから選ぶと、バーデン大賞の貫禄で
2009年度代表馬: Getaway
しかし終わってみれば、古馬、3歳牡馬、マイルでシュレンダーハーン/ウルマン陣営が主要レースを独占で、なんとも面白みに欠ける1年だった。まあ長年牧場を支えてきたカリンさんが亡くなったこともあり、弔いの意味でも陣営は頑張ったのだろう。加えてSea the StarやStacelitaという同牧場伝統の牝系に連なる馬が欧州レベルで活躍し、2009年はまさにシュレンダーハーン牧場の年だったといっていい。
しかし今年はもっと群雄割拠するようなレースシーンを見てみたいものだ。
2010年02月02日
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